今日は学院の友達とお茶会があって、いつものように楽しい話題で盛り上がってた。でも、恋バナになった瞬間、胸がドキッとした。だって、私はおにいたんと結婚の約束をしているんだもの。でも、それをみんなに言うわけにはいかない。おにいたんとの大事な秘密だから。
アン先輩が急に話を振ってきた。「ねぇ、ユリ、最近おにいたんとはどうなの?」って、まるで私が何か隠しているのを見透かしているみたいな感じで聞かれたとき、心臓が一気にバクバクし始めた。私たちは学院を卒業したら結婚するって決めてるのに!
「え、えっと、特に何もないよ!」って慌てて答えたけど、どうしても動揺が顔に出ちゃって、それを見抜かれたみたいで、みんなに笑われちゃった。「ユリシア、隠し事があるとすぐバレるね!」なんて、冗談交じりにからかわれた。
(本当はおにいたんと結婚するんだよ…でも、今はまだ誰にも言えないんだ)
おにいたんが「学院では今まで通りでお願いね。将来僕たちが結婚するなんて知られたら大騒ぎになっちゃうから」って言っていたのを私はちゃんと守らないといけない。でも、本当のことを言いたくて胸がむずむずしちゃう。
アン先輩はさらに冗談めかして「ユリ、本当はおにいたんと結婚するつもりなんじゃないの?」って追い打ちをかけてきた。どう答えたらいいか分からなくて、私は「そんなことないよ!おにいたんは家族だし、ただの兄妹だから…」って言ったけど、本当は胸が痛かった。
(違うの、もう兄妹じゃない。私たちは、もう…結婚を約束したのに)
みんなが笑う中、私は少しだけ切ない気持ちになった。だって、私たちはもう「兄妹」じゃない。おにいたんとは学院を卒業したら結婚するって決めているのに、それを誰にも言えないのは少しつらい。でも、おにいたんが言う通り、今はまだその時じゃないんだよね。
(いつかみんなに言える日が来るよね…)
お茶会が終わった後も、そのことが頭から離れなかった。帰り道を歩いていると、自然とおにいたんのことを考えてしまった。おにいたんと結婚する…そのことを思うと、胸がぽかぽかと温かくなって、自然と笑顔がこぼれてしまう。
でも、その一方でちょっとだけ不安が残っている。おにいたんが「まだ秘密にして」と言ってるのは、私を守るためだって分かってる。でも…もしかして、おにいたんは本当に私を選んでよかったのか、心のどこかで不安に思っているんじゃないかって感じちゃうの。
(だから…私がちゃんと、おにいたんをつなぎとめなきゃ)
そう思った瞬間、もっとおにいたんに私のことを見てもらいたいって強く感じた。家に帰ったとき、おにいたんがいつもの優しい笑顔で「おかえり、ユリシア。今日はお茶会、どうだった?」って声をかけてくれた。いつものことなのに、なんだか胸がドキドキしてしまった。
「楽しかったよ!でもね、アン先輩に『おにいたんと結婚するの?』ってからかわれちゃって、すごく焦っちゃった…」と照れながら言うと、おにいたんはちょっと驚いた顔をして、すぐに笑った。
「そうか…でも、言わなかったんだよね?」と確認するおにいたんの優しい声を聞くと、ちょっとだけ胸がきゅっとなった。
「もちろん言わなかったよ。でも、本当は言いたかった…だって、私たち、結婚するんだもん!」と少し拗ねたように言うと、おにいたんは優しく笑いながら私の頭を撫でてくれた。
「ありがとう、ユリシア。君が我慢してくれているおかげで、今はまだ秘密のままでいられてるんだ。もう少しだけ待っててくれる?」と言われて、私は少し安心したけど、それでも心の中には不安が残っていた。
(もっと、おにいたんに私を見てほしい…私が一番だって、ちゃんと感じてほしい)
その日、私は少し大胆な服に着替えてみた。恥ずかしかったけど、これでおにいたんの目を私に釘付けにできるかもって思ったんだ。
「ユリシア、その服…どうしたの?」と驚いたおにいたんは目をそらそうとしていたけど、私はおにいたんの前に立って、少しだけ背伸びをして「どうかな?」と甘えるように笑ってみせた。
(おにいたん…私だけを見てね)
おにいたんが本当に私を選んでくれたって、もっと確信できるように、これからも私は大胆に、おにいたんに近づいていく。学院を卒業して結婚できる日まで、私の全てを見てほしいんだ。