「ねぇねぇ、ユリシア!」
背後からの雫の声に、ユリシアは思わず肩をビクッと震わせた。もう何度目だろう。雫がまた例の「ぷるぷるん」で遊ぼうとしているのが分かる。
「も、もう!雫ちゃんったら、やめてよ~ 😣」
振り向いたユリシアの頬は、予想通り薔薇色に染まっていた。その反応を見た雫は、悪戯っ子のような笑みを浮かべる。
「だってさぁ、ユリシアが歩くたびにぷるぷるんって揺れるんだもん。特に体育の時とか、もう見てて目が離せないのよ 👀✨」
「ひどいよ~。そんなに気にしてないのに、雫ちゃんが言うからすっごく意識しちゃうじゃない!」
ユリシアは両手で胸元を隠すようにして抗議するが、その仕草がまた可愛らしい。教室の女子たちからはクスクスと笑い声が漏れる。
「あ、そうだ!」雫が突然思いついたように声を上げた。「ぷるぷるんは、あのおっさんの前でも揺れてるの?私、気になって仕方ないんだけど 😏」
「え!?」ユリシアの顔が見る見る真っ赤になる。「お、お兄ちゃん先生の前でそんなこと気にしたことないもん!」
「うそうそ♪ 絶対意識してるでしょ?だってあいつの前じゃいつも姿勢よくしてるもん。背筋ピーンって。でもそうすると余計にぷるぷるんが目立つのよね~ 😆」
茉里絵も思わず吹き出してしまう。「ユリちゃんったら、和先生の前では特に可愛らしいですわね 💕」
「も~!まりちゃんまで意地悪するの?」ユリシアは机に突っ伏して耳まで真っ赤になった。
次の日の体育の授業。ユリシアは更衣室で制服からジャージに着替えながら、いつも以上に自分の体型を意識していた。
「あ!ぷるぷるんが準備運動してる~ 🎵」
突然後ろから声が聞こえ、ユリシアは思わず「きゃっ!」と声を上げた。
「雫ちゃん!もう本当にからかいすぎだよ! 😫」
「だって面白いんだもの♪ 特にあのおっさんが見てる時のユリシアの反応が最高なのよ 😙」
「え?お兄ちゃん先生が見てるの?」慌ててユリシアが周りを見回す。
「ほら、また反応しちゃった~。可愛すぎ!」雫は腹を抱えて笑う。
授業中、渚先生がストレッチを指導していると、後ろから雫の小声が。「ねぇねぇ、ユリシア。あいつが職員室から見てるよ~ 👀」
「え!?」思わず体が強張るユリシア。
「うっそ~。でも反応が面白すぎて言っちゃった♪」
「も~!雫ちゃんのバカ! 😠」
放課後、図書室で勉強していると、雫が「ぷるぷるんクイズ」を始めた。
「はい、第一問!ユリシアのぷるぷるんが一番揺れるのは? 📝
A:走る時
B:階段を上る時
C:あのおっさんに呼ばれて振り向く時」
「もう!そんなの答えられないよ~ 😳」
でも、ユリシアの表情は怒っているというより、照れ笑いを必死に押し殺しているようだった。
「正解は…全部でした!特にCの時は、ぷるぷるんが嬉しそうに揺れるの。私、ちゃんと観察してるからね♪ 👀✨」
その日の帰り道。
「ねぇ、雫ちゃん…」ユリシアが珍しく真面目な顔で切り出した。「私って、本当にそんなに…その…ぷるぷるしてる?」
雫は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに優しい笑顔になった。ただし、その笑顔の奥には、かすかな艶めかしさが潜んでいた。
「ユリシア、気にしすぎよ。実はね、私、すっごく羨ましいの。私のは、ただそこそこ大きいだけ。グラビアアイドルとしては平凡な部類よ。自己主張するほどの魅力もないし… 😔」
雫は少し視線を落として続けた。「でもあなたのは違うの。大きすぎず小さすぎず、なんていうか…全部が『ぷるぷるん』って感じ。特にあのおっさんの前での仕草とか… ✨」
一瞬、雫の瞳に何かが宿った気がした。普段は強気な彼女らしくない、複雑な色を帯びた感情が。でもすぐに、からかうような普段の調子に戻る。
「茉里絵なんて、この前こっそり『ユリちゃんみたいな可愛らしいぷるぷるんに憧れますわ。私のは豊満すぎて…』って言ってたわよ 🎀」
「まりちゃんが?でも、まりちゃんの方が全然おっきいのに…」
「そうなの。でもね、大きさじゃないの」雫は意味ありげな笑みを浮かべた。「ユリシアの『ぷるぷるん』は、全部含めて可愛いの。特にあのおっさんの前での仕草とか、もう反則級… 💫」
その言葉を口にしながら、雫の心の中では、和先生に向ける自分の秘めた想いが静かにうずいていた。ユリシアのことを羨ましく思う気持ちは、単にスタイルのことだけじゃない。あの人の前での自然な仕草、溢れ出る愛らしさ、そして何より、和先生との特別な距離感…。
でも、そんな複雑な感情は表に出さない。それが雫流だから。
「も~!雫ちゃんったら、またからかって!」ユリシアは頬を膨らませた。
「あはは♪ でも本当よ。だからこそ、からかっちゃうの。…あ、そうだ!明日も体育あるわよね。あのおっさんの前でまた『ぷるぷるん』しちゃうんでしょ? 😉」
「もう!雫ちゃんのバカ!」
夕暮れの帰り道に、二人の笑い声が響く 🌇。明日も雫は「ぷるぷるん」をネタにユリシアをからかうだろう。でも不思議と、ユリシアはそれが嫌じゃない。そして雫も、この関係が心地よかった。
ライバルであり、かけがえのない友人。その微妙な距離感の中で、雫は自分なりの方法で、ユリシアへの複雑な感情を昇華させていた。結局、「ぷるぷるん」いじりは、ユリシアの魅力を誰よりも理解していた雫だからこその、特別な感情表現だったのかもしれない。🌟