試験を終えて – 4人の日記(茉里絵の日記)(第2学年編・29-3)

和先生と学ぶ♡淑女の簿記検定物語第2学年茉里絵の日記
2025年10月11日(土曜日)

親愛なる日記様

本日、日商簿記検定試験を受験いたしました。

結果から申し上げますと、3級は恐らく合格できたのではないかと思います。第1問の仕訳、第2問の補助簿、第3問の試算表、全て落ち着いて解答することができました。

ただ、第2問で少し迷った箇所がございました。売上帳と仕入帳の記入方法で、一瞬考え込んでしまいましたの。でも、夏期講習で和先生が教えてくださったことを思い出して、なんとか解答できました。

試験中、周りの皆様の様子も気になりました。

ユリちゃんは、いつもの調子を保とうとしていましたが、シャーペンを強く握る手が震えているのが見えました。彼女なりのプレッシャーを感じているのでしょう。

雫さんは、3級の試験中、まるで女豹のような集中力で問題に向かっていました。さすがですわ。あっという間に解き進めていく様子は、圧巻でした。

そして午後…雫さんは2級も受験されたのですよね。私たちが帰る時、まだ教室に残っていらっしゃいました。あの真剣な後ろ姿を見て、きっと大変な戦いになるのだろうと思いました。

そして、柚羽さん…

可哀想に、完全にパニックになっていましたわね…

彼女の真面目さが、逆に彼女を追い詰めてしまったのでしょう。試験後、顔面蒼白で教室を出て行く姿が、とても心配です。

和先生と渚先生が試験官をされている姿も、印象的でした。

和先生の真剣な表情、いつもの優しい笑顔とは違う、教育者としての厳格な一面。とても素敵でした。

ああ、私も和先生に認めていただけるような女性になりたい…

でも、私にはユリちゃんのような特別な関係性もなければ、雫さんのような情熱もない。渚先生のような大人の魅力もない。

私にあるのは、ただ、遠くから見守ることだけ。

それでも、今日の試験で少しでも良い結果を残せたら、和先生も喜んでくださるでしょうか。

「茉里絵さん、よく頑張りましたね」

そんな一言をいただけたら、それだけで私は…

🌸 🌸 🌸

2週間後の結果発表まで、祈るような気持ちで待つことにいたします。

皆様が合格されることを、心から願っております。特に、あんなに頑張っていた雫さんと柚羽さんが。

そして私自身も、少しずつでも前に進めますように。

かしこ
茉里絵