親愛なる日記様
本日、日商簿記検定試験を受験いたしました。
結果から申し上げますと、3級は恐らく合格できたのではないかと思います。第1問の仕訳、第2問の補助簿、第3問の試算表、全て落ち着いて解答することができました。
ただ、第2問で少し迷った箇所がございました。売上帳と仕入帳の記入方法で、一瞬考え込んでしまいましたの。でも、夏期講習で和先生が教えてくださったことを思い出して、なんとか解答できました。
試験中、周りの皆様の様子も気になりました。
ユリちゃんは、いつもの調子を保とうとしていましたが、シャーペンを強く握る手が震えているのが見えました。彼女なりのプレッシャーを感じているのでしょう。
雫さんは、3級の試験中、まるで女豹のような集中力で問題に向かっていました。さすがですわ。あっという間に解き進めていく様子は、圧巻でした。
そして午後…雫さんは2級も受験されたのですよね。私たちが帰る時、まだ教室に残っていらっしゃいました。あの真剣な後ろ姿を見て、きっと大変な戦いになるのだろうと思いました。
そして、柚羽さん…
可哀想に、完全にパニックになっていましたわね…
彼女の真面目さが、逆に彼女を追い詰めてしまったのでしょう。試験後、顔面蒼白で教室を出て行く姿が、とても心配です。
和先生と渚先生が試験官をされている姿も、印象的でした。
和先生の真剣な表情、いつもの優しい笑顔とは違う、教育者としての厳格な一面。とても素敵でした。
ああ、私も和先生に認めていただけるような女性になりたい…
でも、私にはユリちゃんのような特別な関係性もなければ、雫さんのような情熱もない。渚先生のような大人の魅力もない。
私にあるのは、ただ、遠くから見守ることだけ。
それでも、今日の試験で少しでも良い結果を残せたら、和先生も喜んでくださるでしょうか。
「茉里絵さん、よく頑張りましたね」
そんな一言をいただけたら、それだけで私は…
2週間後の結果発表まで、祈るような気持ちで待つことにいたします。
皆様が合格されることを、心から願っております。特に、あんなに頑張っていた雫さんと柚羽さんが。
そして私自身も、少しずつでも前に進めますように。
茉里絵