日記さん、今日はね、おにいたんと二人で、湖畔の小さなコテージへ出かけてきたの😊
夏休みになれば、毎年楽しみにしている海水浴が待っている。
だから今朝、おにいたんから、
「三年生の夏は、進路のこともあって忙しくなるだろう? 海へ行く前に、少しだけ二人でゆっくりしようか」
って誘われた時は、びっくりして何度も聞き返しちゃった。
「本当に、二人きり?」
「もちろんだよ」
えへへ……。その一言だけで、朝からずっと顔がにやけちゃったよ(〃ω〃)
三年生になって、卒業までの時間が急に短く感じられるようになった。
二年生の春、私はみんなに、おにいたんと結婚の約束をしていることを打ち明けた。
そして卒業までは、誰かが婚約という言葉だけで有利になるのではなく、みんなが平等におにいたんと向き合えるようにしようって、自分から決めた。
あの時の気持ちは、今も変わっていない。
でも、この一年で、みんなの想いはずっと強くなった。
雫ちゃんは、もう「あんた」とか「おっさん」なんて、ほとんど言わなくなった。
簿記を勉強している時の雫ちゃんは、本当に真剣だ。
いつか日商簿記一級に合格して、おにいたんの一生の片腕になりたい。
つまり、お仕事でも人生でも、ずっと隣にいたいと思っていることくらい、私にも分かる。
渚先生も、もう長い片思いを胸に隠しているだけじゃない。
おにいたんと将来を支え合うパートナーとして、少しずつ二人だけの絆を深めている。
大人同士の落ち着いた表情で並んでいる姿を見ると、胸がきゅっとすることだってあるよ……😣
でも、まりちゃんは少し違う。
まりちゃんもおにいたんを慕っているけれど、その気持ちには、安心して甘えられる大人への憧れみたいなものも混ざっている気がする。
本人は気づいていないかもしれないけれどね。
それよりもまりちゃんが大切にしているのは、私たちの友情。
私の恋を応援してくれて、雫ちゃんが苦しんでいる時にはそっと支えてくれる。
誰か一人が勝って、みんながばらばらになることなんて、まりちゃんはきっと望んでいない。
私も同じだよ。
みんなの気持ちを大切にしたい。
だけど、それは私がおにいたんを譲るという意味じゃないんだからねっ😤
湖畔のコテージには、宿泊者だけが使える小さなプールがあった。
私は青い水着に着替えて、夕暮れまで泳いだ。
「ユリシア、少し休んだほうがいいよ」
デッキから心配そうに声をかけるおにいたんへ、私は笑って手を振った。
「平気だよ。だって、おにいたんが見ててくれるもん♡」
そう答えたら、おにいたんは困ったように眼鏡を直した。
……顔がちょっと赤かった気がする。ふふっ😊
夜になると、空いっぱいに星が広がった。
コオロギや鈴虫の声。
湖の水が岸辺に触れる、静かな音。
水から上がったばかりの肌を、涼しい夜風が撫でていく。
「きれいだね、ユリシア」
「うん。でもね……」
私が本当に見ていたのは、星空じゃなかった。
星の光を映した、おにいたんの優しい目だった。
その時、湖の向こうから急に強い風が吹き抜けた。
髪が大きくなびいて、木の葉が目の前を舞っていく。
思わず目を閉じると、すぐ近くから声が聞こえた。
「ユリシア、大丈夫かい?」
目を開けると、おにいたんが私に手を伸ばしていた。
小さい頃から、何度も私を守ってくれた手。
でも、これからは守られているだけではいたくない。
いつか私も、この人の隣に立って、おにいたんを支えられる女性になりたい。
胸の奥にたまっていた気持ちが、風に押されるようにあふれてきた。
私は両手を胸元で重ねて、おにいたんをまっすぐ見つめた。
「おにいたん、大好きっ」
おにいたんは目を丸くして、それから、とても優しく笑った。
「ありがとう、ユリシア。私にとっても、君はずっと特別だよ」
――ずっと特別。
その言葉を、私は胸のいちばん奥に、ぎゅっとしまった🥰
婚約の約束があるからといって、安心して待っているだけじゃだめ。
雫ちゃんにも、渚先生にも負けないくらい、何度でもおにいたんに私を好きになってもらいたい。
でも、まりちゃんも含めた大切な友達との絆まで、失いたくはない。
恋も友情も、どちらも大切にしながら、最後にはおにいたんの隣へ行く。
難しいかもしれないけれど、それが私の選んだ道なんだ。
来月の海水浴も、もちろん楽しみ。
でも今夜は、その前におにいたんがくれた、三年生の夏最初の宝物になった🌌
来年も、再来年も、そのずっと先も。
同じ星を、おにいたんのいちばん近くで見られますように。
おにいたん、大好きだよ。
これからも、ずーっとね♡
