姫宮綾香

第3学年

別に、先生に言われたからじゃない

放課後の教室で六時間目の簿記の授業が終わった。生徒たちが次々と教室を出ていく中、綾香は自分のノートを鞄へしまっていた。「姫宮さん」後ろから声を掛けられ、綾香は振...
第3学年

なんであんたがセンターなのよ!

昼休み。雫はスマートフォンを片手に、綾香の机までずかずかと歩いてきた。「ちょっと綾香。これ、どういうことよ」画面に映っていたのは、公開されたばかりの学院公式ペー...
女子六人、一泊二日

第6話 今夜だけは、先生じゃなくて

「あるよ♡」「皆さん!?」五対一。渚先生が完全に包囲された。「ち、違います! これはお風呂上がりだからで――」「さっきお風呂出てから結構経ってるけど?」綾香。「...
女子六人、一泊二日

第5話 たまには、妹でいさせてください

「ひどいですー!」柚羽の声が、夕暮れの海岸に響いた。その少し先では、ユリシアがこちらへ向かって大きく手を振っている。「早くー! 夕飯なくなっちゃうよー!」「なく...
女子六人、一泊二日

第4話 フレームの中の夏

「……私、本当に来たんだ」綾香が小さく呟いた。目の前には、夕方へ傾き始めた夏の海。少し離れた波打ち際では。「ユリシア! そっち行った!」「分かってるよぉ!」「わ...
女子六人、一泊二日

第3話 わたくしを、わたくしとして

「……茉里絵?」後ろから聞こえた声に、茉里絵は振り返った。「はい?」そこには、タオルを肩に掛けた雫がいた。海で散々遊んだあと。六人は昼食をとるため、砂浜から宿へ...
女子六人、一泊二日

第2話 カメラの外の、私の夏

「海だよぉぉぉっ!!」渚先生の説明がまだ終わっていないというのに、ユリシアは砂浜を蹴って駆け出した。「ユリシアさん! 待ってください! まだ注意事項が――!」渚...
女子六人、一泊二日

第1話 おにいたん、一人で大丈夫?

八月も、もう残りわずか。暦の上では夏の終わりが近づいているはずなのに、窓の外では今日も容赦なく太陽が照りつけていた。「……暑い」ユリシアはリビングのソファに座っ...
第3学年

なんで私じゃないのよ!――夏制服、もう一人のモデル

五月下旬。新しい夏用制服が学院の公式サイトで公開されてから、まだ数日しか経っていない午後のことでした。和先生は職員室の机に、何枚かの制服資料を広げていました。正...
チャット履歴

五・七・五では収まらない――俳句の日の恋心大暴走

2026年8月19日――夜〖グループチャット・ひみつのおしゃべり部屋〗8月19日。「819=はいく」の語呂合わせから、この日は「俳句の日」とされている。そんな小...
チャット履歴

犬猿のふたりと、ピンク色の入室通知

2026年8月――花火大会から数日後の夜。〖グループチャット・ひみつのおしゃべり部屋〗花火大会の夜を境に、少しだけみんなとの距離が縮まった綾香。そんな彼女に、ユ...
第3学年

湖畔の花火と七つの想い ~一年後、また同じ夜空の下で~

プロローグ 約束の続きを一年という時間は、不思議なものだ。変わらないものもあれば、気づかないうちに大きく変わっているものもある。昨年の夏。湖畔に咲き乱れる花火を...
ミュージックビデオ

姫宮綾香の自己分析ノート(非公開)

12月2日(火)——17歳今日は私の誕生日だ。論理的に考えれば、誕生日とは単なる「地球が太陽の周りを一周した記念日」に過ぎない。特別な意味を持たせるのは、人間の...
第2学年

🎃 10月31日(金)ハロウィンの交錯する想い 🎃(第2学年編・33-5)

2025年10月31日(金曜日)第1章:学校でのハロウィンイベント(和先生の視点)ハロウィン当日。学院は朝から、生徒たちの仮装で賑わっていた。魔女、吸血鬼、猫、...
淑女の簿記検定物語

10月28日(火)…分析、及び仮説。(綾香の日記)(第2学年編・33-2)

2025年10月28日(火曜日)…ログ:10月24日(金)のインシデント(Incident)について。 分析不能。 私の論理(ロジック)が、あの人(先生)の前で...
淑女の簿記検定物語

10月27日(月)…ムカつく。💢(雫の日記)(第2学年編・33-1)

2025年10月27日(月曜日)…まだ、金曜日のことを思い出すと、腸(はらわた)が煮えくり返る。72点。96点。あの姫宮とかいう女…。私のことを見る、あの「憐れ...
淑女の簿記検定物語

運命の金曜日、それぞれの涙(第2学年編・31)

2025年10月24日(金曜日)・放課後 【商業科・第2演習室】放課後の教室は、不自然なほど静まり返っていた。 空調の低い運転音と、誰かがごくりと喉を鳴らす音だ...